SOLIDWORKSは工業デザイナーが使うには、コストパフォーマンスの良い

すぐれた3次元CADです。

しかし、サーフェスのコントロールにはあともう少しという部分もあります。

その場合は優れたアドインソフトが出ていますので躊躇せず導入することを

オススメします。

 

私が導入済みのソフトは

 

1.GW3Dfeatures

このHPで説明しているとおり、強力なサーフェスコントロール機能があります。

曲率連続面はクラスAサーフェスと言われるぐらい今まで作成が困難でしたが、

今までより簡単に作成できます。

また、曲面の遷移が数値でコントロールできますので、予期せぬスケッチ変形による

再計算エラーが起こりにくく、深い履歴階層の要求されるモデルでもエラーが

出にくいと思います。

 

導入価格:約30万円

 

2.MODO701+Power SubD-Nurbs

CGソフトで造形した形状をCADに取り込むために導入しました。

一般的な工業製品で使うことはまずないのですが、キャラクター

ものを工業製品化する際には必須のアドインソフトです。

MODO701でポリゴン作成し、それをSDS(サブディビジョンサーフェス)

状態でNurbs形状に書き出すことが可能になりますので、3次元CADは

どうも苦手だというデザイナーにはこちらでデザインすることも可能です。

 

ただ、その際は寸法拘束や履歴編集ができないデータになりますので、

理解しながら使う必要があります。

ちなみにSDSで作成されたNurbs面は曲率連続ですので意匠面で

使うことができます。

 

導入価格:約23万円

 
未導入のもの
 
3.PowerSurfacing
アメリカIntegrityWare社製のSOLIDWORKS専用サブディビジョンサーフェス
作成アドインソフトです。CG業界では有名なプラグイン開発会社で
「nPower」というブランドで昔からNurbs関連の製品を開発しています。
私は導入していないのでモデリング感覚はわからないのですが、デモビデオ
を見たところT-splinesを入れたライノと同じ要領でのモデリング作法の
ようです。
 
追記(2014/06/13)
デモ版をダウンロードして試用しました。MODO701のサブディビジョンモデリング
とほとんど同じモデリング感覚です。基本形状の追加で曲面ばかりの造形が簡単に
行なえるのですが、あくまでも粘土モデリングです。寸法の履歴を保持することはできない
のでMODO701 SDS(サブディビジョンサーフェス)からの書き出しで十分です。
ただしMODO701 SDSはMODO純正のSDSしかサポートしていませんので、
P-SUB(カトマルクラーク)からのNurbs変換はできません。なおかつエッジボリューム
にも対応していません。Power Sub-D NurbsにもT-splinesぐらい柔軟な
書き出しに対応してもらえればベストなのですが・・。
SOLIDWORKSのリボン(Microsoft標準)に追加される形での運用です。
まだ日本の代理店での扱いはないようで、日本での価格は不明です。
アメリカ価格は1495ドルです。
追記(2016/06/11)
サブディビジョンサーフェスモデリング用にダッソーシステムズが
「SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGNER」という
名前の3D EXPERIENCEアプリをリリースしました。
オートデスクはInventorにサブディビジョンサーフェス(T-splines)を
統合しましたが、ダッソーはCATIAシステムと同じ3D EXPERIENCEで
オプションとして扱うようです。
単体アプリとしては面白いのですが、サブディビジョンサーフェスのみに限定
すれば無料アプリ、オートデスク「FUSION360」がありますのでよほど低価格
なパッケージにしなければ購入動機につながらないように思います。
ポリゴン形状がスケッチの描き直しに追随し変形できるなどおもしろい機能も
あるのでSOLIDWORKSに統合してくれたらなぁと思います。